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週刊OSM 770

2025/04/17-2025/04/23

lead picture

[1] 鉄道駅のタグ付け図を更新 |タグ付けスキーム©darkonusのイラスト|タグ:© OpenStreetMap貢献者

マッピングキャンペーン

  • Séverin Ménard氏は、サイクロンChido後のOpenStreetMapで進行中のマヨットの被害評価マッピングについて、新しいLes Libres Géographesのブログ記事を公開 しました。記事では、方法論の選択、初期のテスト、Copernicus Rapid Mappingデータとの相互作用、進行中のマッピングイベント、コミュニティへの働きかけ、および将来のステップについて説明しています。

コミュニティ

  • [1] Darconusは、新参者のためにより明確にすることを目指して、鉄道駅のタグ付けを説明する図の更新版を準備し日記の投稿で議論への参加を呼びかけました。
  • 3D視覚化ツール「OSM go」の開発者であるKarlos氏は、切妻屋根のレンダリングに関連する問題の解決に取り組んでいます。問題を調査する中で、彼はOpenStreetMapの3Dタグ付けの実践、特にF4レンダラーに合わせたタグの不規則性も発見しました。これらのタグの解読には、F4レンダラーがクローズドソースのままであるため、追加の課題があります。
  • Christian Quest氏は、MapCompleteによる、OpenStreetMapとPanoramaxの統合の簡素化を提案しています。このツールを使用すると、ユーザーはOSMで既存のオブジェクトを選択し、写真を追加して強化し、自動的にPanoramaxにアップロードできます。対応するOSMオブジェクトにpanoramax=*タグが追加され、接続を確立します。また、Christian氏は、uMapを使用して構築され、Overpassによって構築されたインタラクティブマップを共有しました。これにより、リンクされた写真とともにOSMの機能が表示されます。
  • Zorunは、Graphhopperを使用したルート計算に日陰の考慮事項を統合することにより、OpenStreetMapの歩行者ルーティングを改善することを目的とした学生プロジェクトを紹介しました。このプロジェクトは、特に暑い気候では、道沿いの日陰の領域を考慮に入れることで、より快適なウォーキングルートを提供することを目指しています。

OpenStreetMap Foundation

  • OpenStreetMap Foundationは、State of the Map組織委員会が、10月3日から5日までフィリピンのマニラで開催されるグローバルなState of the Map 2025カンファレンスにTravel Grant Programme(TGP)の提供を発表しました。TGPの申し込みは現在受け付けており、5月16日(金)12:00(UTC)まで受け付けられます。
  • OpenStreetMap Foundation(OSMF)理事会の事務局長であるHéctor Ochoa Ortiz氏は、Minh Nguyễn氏をOSMFの新しいコアソフトウェア開発ファシリテーターに任命したことを発表しました。Minh氏は、2019年から2023年まで米国のOSMFの地方支部であるOpenStreetMap USの理事を務め、2023年からはOpenHistoricalMapプロジェクトのアドバイザーを務めています。
  • OSMFオペレーションワーキンググループのグラント・スレーター氏は、MediaWikiのバージョン1.39.xから現在の長期サポートリリースであるバージョン1.43.xへの定期的なアップグレードを容易にするため、OSM Wikiを4月26日09:00から17:00 UTCまで読み取り専用にすると発表しました。

地方支部ニュース

  • Mapillaryは、OpenStreetMap USとのパートナーシップにより、Camera Grant Programme 2.0のローンチを発表しました。このイニシアチブは、360°画像の適用範囲を全米に拡大し、ストリートレベルの画像とMapillaryが生成したコンテンツを通じて、地域社会がOpenStreetMapのデータを強化することを目的としています。

イベント

  • Brazil Singh氏は、近日開催予定のState of the Map 2025カンファレンスに関連するいくつかの重要なリンクと公式ソーシャルメディアアカウントを共有しました
  • OpenStreetMapは、4月27日から5月2日までオーストリアのウィーンで開催される今年の欧州地球科学連合(EGU)総会の短期コースで紹介されます。このセッションは「OpenStreetMapによるオープンデータの理解、使用、作成」と題され、Alessandro Sarretta氏(@alesarrett)、Laurens Oostwegel氏(@laurensoostwegel)、Marco Minghini氏(@mingo23)が講師を務めます。EGUは、地球科学分野の研究者のヨーロッパ最大の集まりです。参加される方は、5月2日(金)14:00-15:45(CEST)の2.62号室までお気軽にお越しください。セッションの詳細をご覧ください。
  • State of the Map Croatiaカンファレンスは、5月21日(水)の午後に開催されます。Dani otvorenih računalnih sustava / Croatian Linux Users’ Conferenceが主催するこのイベントは、ザグレブで開催され、空間データの解放に焦点を当てたプレゼンテーションが行われます。さまざまなトピック、特にOpenStreetMapデータの多様なアプリケーションを探求するトピックについて、寄稿を募集しています。
  • OpenStreetMap Indonesiaは、TomTomとのパートナーシップにより、4月26日(土)にジャカルタのGoWork Plaza IndonesiaでCommunity Mapping Partyを開催し ました。このイベントは、コミュニティの協力の価値と地理空間技術の成長する可能性を強調しながら、持続可能な開発を推進する上でのOpenStreetMapデータの役割を強調することを目的としていました。

教育

  • David Thompsonは現在、OpenStreetMapのタグ付けドキュメントの視覚的な補助として設計された一連のモジュラーイラストを開発しています。舗装、縁石、横断歩道のマッピングの明瞭度を高めています。

OSM research

  • William Cookたちの研究グループは、44年分のCPU時間(3か月分の実時間)を使用して、韓国全土のバー8万1998店舗間の最短距離を発見した研究を発表しました。OSRMとOpenStreetMapの道路データを使用してルートをナビゲートし、その結果をLeafletで提示しました。2021年2月に解決されたオランダの57,912点のルートを上回り、証明可能な最適性で解決された巡回セールスマン問題の最大のロードマップ例です。

OSM人道支援

  • ラッセル・デフナーは、HOTが取締役会の2つの任命された取締役の応募を受け付けていると発表しました(締め切りは4月24日でした)、これらの取締役の席が非会員に開放されたのは初めてでした。この組織は、財務の持続可能性、多様な資金調達、革新的なハイブリッドビジネスモデルに強いバックグラウンドを持つ候補者を特に探していました。理想的な応募者は、戦略的成長と変革を通じてミッション主導の組織を導いた実績があることです。

地図

オープンデータ

ソフトウェア

  • Mbernasocchi氏は、Qt 5.15が2025年5月に延長サポートに入ることを受けて、QGISがQt6への大きな移行を行っていることを認めました。Qt5.15の利用により、継続的なセキュリティアップデートとバグ修正が商用ライセンス所有者に制限され、オープンソースユーザーのアップストリームの改善へのアクセスが制限されることが理由です。QGISチームは、Qt6の移行をメジャーバージョンの更新と同期させることを選択し、QGIS 3.44に続いて2025年10月にQGIS 4.0のリリースをスケジュールしました。
  • OSRM v6.0.0 は、ルーティングパフォーマンスの向上、プラグインの強化、最新の OSM データ形式との完全な互換性を提供します
  • valh は、R から Valhalla API へのインターフェイスを提供するパッケージです。これにより、Valhalla API に対してルート、等時線、時間-距離行列、道路ネットワーク上の最も近いポイント、および標高データをクエリできます。
  • Alex Oppo は、OpenHistoricalMap マップを表示し、記事内の単語にカーソルを合わせると更新するウィキペディア用のユーザースクリプト作成しました

プログラミング

  • コンピュータの歴史を紐解くため、Danielさんは1980年代のあまり知られていない論文を紹介しました。この論文では、空間インデックスのクエリを空間充填曲線を用いて実行する方法が検討されています。
  • Paul Normanさんは、新しいShortbreadタイルで、なぜ島名が地図上に表示されないのかを説明しました。調査の結果、place用のLuaテーブルがノードとして定義されていましたが、実際にはほとんどのplace=islandがエリアとしてマッピングされていたのです。
  • 既存のスタイル言語では地図スタイルを書くことが難しいため、Paul Normanさんは、最小限の前処理でMapLibre GLスタイルを生成できる新しい言語を開発しています。MapLibre GL向けのスタイル作成に関する課題についてフィードバックも求めています。

リリース

  • Eugeneさんは、OsmAnd Androidバージョン5.0のリリースを発表しました。主な変更点は、ルート情報とルート操作オプションが追加されたウィジェットの改善、サイズ変更可能なサイドパネルウィジェット、周辺のPOIをより簡単に見つけられる「エクスプローラーモード」の導入です。
  • Python用ライブラリmovingpandasのバージョン0.21.3が公開されました。このバージョンでは、ValueChangeSplitterの結果において欠落していたCRS(座標参照系)情報が修正されています。
  • iDエディタのバージョン2.33.0が公開されました。今回のリリースでは、ストリートレベル写真レイヤーにさまざまな改善が加えられ、最新の関連写真を素早く選べるスライダーや、Shift+Pキーによるレイヤーのオン・オフ切り替えショートカットが新たに追加されました。また、破線 (自転車道や路面電車の線路など) での一方通行矢印のレンダリング方法も改善されています。
  • Panoramaxスマホアプリのバージョン1.4.0が公開されました。
  • Alexis Lecanuさんは、Panoramax向けのスマホアプリBabaのバージョン1.9.0を公開しました。新バージョンでは、地図上にストリート写真がすでに存在する場所と、まだ写真が少ない空白エリアを表示できるようになりました。
  • QGIS用交通データ分析ツールtrajectoolsのバージョン2.5が公開されました。このバージョンでは、いくつかの分割ルーチンの修正が行われたほか、文字列管理をサポートするための説明も追加されています。

ご存知でしたか?

  • OpenStreetMapで古い地図タイルが表示される場合、ページをリロードすると改善することがあります。
    WindowsやLinuxでは、キーボードショートカット「CTRL+F5」で、macOSでは「CMD+SHIFT+R」(Safariの場合は「CMD+OPTION+R」)でリロードできます。
    Android版Firefoxでは、ページのリロードボタンを長押しするとリロードできます。これらのショートカットが使えない場合は、プライベートウィンドウ(シークレットモード)でサイトを開く方法も有効です。
  • OsmAndには、地図の回転を完全に無効にする機能があります。この設定を有効にすると、地図上で北が常に画面の上に固定され、タッチジェスチャーによる不意の地図の移動を防ぐことができます。また、ナビゲーション中の地図アニメーションを減らすことで、バッテリー効率が向上することも期待できます。

その他の “ジオ” な事柄

  • Hemedさんは、2023年の東アフリカの土地被覆を示す美しい地図を作成しました。この地図は、Earthmapのデータセット、Blender、QGISを使用して作成されています。
  • Tommy Jarkさんは、ドイツ北部のリューゲン島にある旧軍事要塞「プロスニッツァー・シャンツェ」の歴史的な包囲位置に関して新情報を発見しました。この画期的な発見は、2024年末にスウェーデン国立公文書館で発見された詳細な17世紀の戦闘地図と、メクレンブルク=フォアポンメルン州文化遺産保護局が提供した高解像度の地形データを組み合わせた分析によって実現しました。
  • フィンランドの科学者たちは、GNSS(全地球航法衛星システム)信号の妨害攻撃に対抗するための防衛ソフトウェアの開発を始めました。この取り組みは、干渉事案の急増に対応するもので、2024年に約2,000件の事例が報告されており、前年の239件から大幅に増加したことをフィンランド交通通信局(Traficom)が発表しています。
  • ポーランド政府は、指定された公共の場所で写真撮影禁止措置を2024年4月17日から実施する予定です。この措置は、ポーランドの国防および反スパイ法の改正の一環で、約25,000箇所を対象にしています。対象には、軍事施設、橋梁、トンネル、鉄道、空港、海港、郵便局、エネルギーインフラ、政府機関の建物などが含まれます。この禁止令を違反した場合、撮影機器の没収や最大4,600ユーロの罰金、または懲役刑が科される可能性があります。
  • 国連と欧州委員会が共同で実施している「グローバル災害警報および調整システム(GDACS)」は、世界中の災害に関する情報を提供するサービスです。GDACSは、グローバルな災害情報をリアルタイムでRSSフィードしています。
  • オーストラリアのテクノロジー企業Q-CTRLは、次世代のナビゲーションシステム「Ironstone Opal」を開発しています。このシステムは、量子磁気計(超高感度センサーで、地球の磁場の微細な変動を検出する)を使用して、衛星信号なしで正確な位置を特定するものです。GNSSとは異なり、完全に受動的に動作し、信号を発信しないため、ジャミングやスプーフィングに対して強い耐性を持っています。しかし、このシステムは詳細な磁場マップに依存しますが、磁場マップまだ世界規模では利用できません。

まもなく開催

国・地域場所イベント名オンライン開始日
flagアケティキンシャサ市のマッパソン2025-04-21 – 2025-04-25
国連マッパーズマッピーアワー2025-04-25
flagBergdietikonSOSM Annual General Assembly 2025-04-25
OSMF Affiliation Focus Group Discussion: Thematic and non-geographical groups 2025-04-26
flag斗南鎮雲林六房天上聖母土庫、虎尾維基街景資料工作坊 2025-04-27
flagYelahanka talukuOSMバンガロールマッピングパーティー :osmcalpic:2025-04-27
flagサンテティエンヌRencontre Saint-Étienne et sud Loire 2025-04-28
flagKorbachWheelmapevent Stadt Korbach + Landkreis Waldeck-Frankenberg 2025-04-29
flagサンノゼサウスベイ・マップナイト2025-04-30
flagVogteiOSM Radinfra-Mapathon #1 2025-04-29
flagロストックRostocker Treffen 2025-04-30
flagWien74. Wiener OSM-Stammtisch 2025-04-30
flagデュッセルドルフデュッセルドルフ OpenStreetMap-Treffen (online) :osmcalpic:2025-04-30
flagLudwigsburgMA1PPING 2025 2025-05-01
OSMF エンジニアリングWG会議 2025-05-02
flagWienEGU OpenStreetMap Short Coiurse 2025-05-02
flagCity of VincentSocial Mapping Saturday: Mount Hawthorn 2025-05-03
flagアリプール・テシル16th OSM Delhi Mapping Party (Online) 2025-05-04
flagBrnoKvětnový brněnský Missing Maps Mapathon na Geografickém ústavu 2025-05-06
flagザルツブルクOSM Treffen Salzburg 2025-05-06
flagŽilinaMissing Maps mapathon Žilina #17 2025-05-06
Missing Maps London: (Online) Mapathon [eng] 2025-05-06
iD コミュニティ チャット 2025-05-07
flagシュトゥットガルトシュトゥットガルター OpenStreetMap-Treffen :osmcalpic:2025-05-07
flagOsloOSM Pils #1v1.1 2025 2025-05-08
flagボーフムBochumer OSM-Treffen 2025-05-08
flagアリプール・テシル16th OSM Delhi Mapping Party 2025-05-10
flagコーベンハウンOSMmapperCPH 2025-05-11
flagキールStadt-Spaziergang mit OpenStreetMap 2025-05-11
flag台北OpenStreetMap x Wikidata Taipei #76 2025-05-12

Note: ここであなたのイベントを見たい場合は、カレンダーにそれを OSM Kalender 入れてください。そこにあるデータのみが、週刊 OSM に表示されます。 カレンダー 内で都市や国に言及するのを忘れないでください。

This weeklyOSM was produced by Aphaia_JP, MatthiasMatthias, Raquel Dezidério Souto, Strubbl, TheSwavu, miurahr, muramototomoya, tordans.